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2009年3月アーカイブ

「サッカー批評」の一貫性

他誌からいろいろ勉強させてもらっています。
季刊誌「サッカー批評」の編集は、No.33以降がリスペクトものです。
サッカーファンでなくても、次の特集タイトルの流れを見れば、同誌の主張の一貫性が分かってもらえるでしょう。


2006年12月号 No.33 オシムを殺すな
2007年6月号 No.35 オシム改革の未来
2007年12月号 No.37 オシムが教えてくれた
2008年3月号 No.38 「岡田武史」なんて、知らない

No.38は、オシムが倒れて、日本代表監督に岡田武史がなった時の特集。もし、ここで「岡田武史が帰って来た!」なんて特集が組まれてあったりすると、雑誌生命終了です。

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Vantage Point 格付け

「だって、民意がお笑い芸人を知事に選ぶことだってあるでしょう?」

2002年8月号のアイソスを皮切りに、3年連続して「ISO審査機関格付け調査発表」を掲載したが、そのたび審査機関や審査員から膨大なクレームがシステム規格社(アイソスの発行元)に寄せられた。その多くは上位に入っていない審査機関や、自分の思っていた予想から大きくはずれる結果であることに立腹した人たちだった。ある人がメールで「巷で評判の悪い審査機関が上位に来ている。この調査結果はおかしいのではないか?」と言ってきた時に、私が返信した回答の1つがこれ。ちょうど東京都知事が青島幸夫、大阪府知事が横山ノックの時代だった。
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まもなく知事選

親しいこともない
顔もほとんど覚えていない
卒業してからは
一度も会っていない
そんな級友から
電話がありました。


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ISO 9001公開討論会 速報

本日、JAB主催の「ISO 9001公開討論会」が東京ビックサイトで開催された。第15回目を迎える今回のテーマは「審査を変える ~QMS認証の価値向上~」である。開催前に3つのワーキング・グループ(WG)で1年間議論が行われ、今回はその集大成の発表である。各WGのテーマは、WG1が「QMSの有効性をみる ~ISO 9001逐条審査からの脱却~」、WG2が「社会・組織の期待に応える審査 ~現行制度の枠内でどこまで可能か~」、WG3が「組織が望む価値ある審査 ~審査の活用と期待~」である。事前にJABのウェブサイトには、基調講演と各WGのプレゼン資料が公表され、質問やコメントが受け付けられており、今回のプログラム最後のパネルディスカッションでそれらの質問にパネリストが回答した。

090316iguchi-thumb-200x163.jpg公開討論回は冒頭、主催者側を代表して井口新一氏(JAB専務理事)が挨拶に立ち、認定を巡る制度改革の新しい動きとして、第一に、審査制度の結果の利用者(顧客や社会など)の声を聞き、制度運営や審査基準に反映させるためのユーザー委員会をIAF(国際認定フォーラム)内に設置すること、第二に、受審組織にどのような認証効果が出ているかを調査すること(例えば認定機関がダイレクトに受審組織を訪れて調査するなど)を検討中であること、第三にEUでは1国1認定機関とすることを決め2010年1月から施行すること(この動きが日本に波及すると、例えばJABとJIPDECという2つの認定機関は、どちらか1個が生き残るか、合併して1個になることに)、第四に、現在IAFで行われているQMS/EMSに関する認定機関同士のMLAに加え、サブ・スコープ(セクター別規格対応など)の追加を検討していることを紹介した。

090316iizuka-thumb-200x155.jpg続いて、飯塚悦功氏(東京大学教授)が基調講演。ISO 9000の規格及び制度の発展を説明するとともに、基本的な特徴を解説。特に制度については、本来審査料は、認証を評価する顧客や社会が支払って、対象となる組織に審査を受けてもらうのが妥当な形なのだが、今の認証のビジネスモデルは審査料は申請した組織が支払っているので、質の良い審査をする認証機関が発展するような制度運営構造になっていないとしている。では、今のモデルの中では、良い審査はできないのかというと、前回の公開討論会では「情報公開」によって、それがある程度実現できるのではないかと提案した。今回も、いきなり制度そのものを変えようという議論をするのではなく、あくまで今ある制度の中で、どこまで審査を変えることができるかという議論を行った。では、今ある制度の枠内とは何か。それは、1.ISO 9001要求事項への適合性評価、2.客観的証拠に基づく評価、3.コンサル禁止の3つの枠内で議論することだとし、各WGの主査発表の前に、議論の基本スタンスを明示した。


090316munechika-thumb-200x166.jpgWG1の討論結果は棟近雅彦氏(早稲田大学教授)が発表。このWGの功績は、「有効性審査」を定義し、その審査方法と審査事例を具体的に提供したことにある。WG1が考える「有効性審査」とは「QMSの有効性を検証するため、アウトプットに着目し、結果または実施された程度(パフォーマンス)が目標または期待された結果を生み出すようになっているかを判定すること」である。ISO 9001に適合しているかをみるのが「適合性審査」であり、その「適合性審査」の中に、QMSが有効に機能しているかをみる「有効性審査」が含まれているとしている。WG1が提示した有効性審査の方法や事例に対しては、JABのウェブサイトを参照のこと。ただ、この事例に出てくるような審査を行うには、かなり周到な審査準備と審査員の力量が必要である。

090316katou-thumb-200x165.jpgWG2の討論結果は加藤芳幸氏(日本規格協会名古屋支部)が発表。同WGでは、審査制度に対する批判・不満・不信などが起きるのは、社会や受審組織が持つ期待に対して、第三者認証審査の成果が応え切れていないことのギャップから生じていると分析。WGとして具体的には3つの提言を行っているが、そのうちの1つは、組織能力を伸ばすための5つの審査ステップ(1.組織・製品プロファイル等の精査、2.組織が持つべき能力の特定、3.この能力のQMS要素への埋め込み方の想定、4.有効性審査+前述に基づく審査、5.期待に応えるための取り組みが積極的に開始されるよう審査結果を文書化)であり、そのステップを1から3までを適用した事例を紹介している。

090316tomono-thumb-200x156.jpgWG3の討論結果は友野猛雄氏(株式会社山櫻)と古泉功氏(インクリメントP株式会社)が発表。まず友野氏は「組織の期待を実現するために、有効性審査の厳格化を提案。受審組織側の取り組みとしては次の5つを提言している。
1.審査前に組織の実態を伝達する。
2.トップインタビューにおいて組織の問題意識・経営課題を伝える。
3.組織は現場の実態を見せる。
4.不適合を真摯に受け止め改善につなげる。
5.組織として不本意な審査をされた場合には認証機関へクレームを出す。


090316koizumi-thumb-200x161.jpg続いて、古泉氏が、上記5つについて、自社でどのように取り組んでいるかを発表。
まず、1については、品質マニュアル、品質目標及びその進捗、マネジメントレビュー、内部監査状況、不適合の発生状況、経営層の審査への期待などに関する資料を、審査計画へのインプットとして提供している。ただし、それは日頃使っている資料をそのまま渡すのであって、決して別個に作成したりはしないとしている(この点は重要だ。ある審査機関は、審査前に、自機関のフォーマットによる何枚もの調査資料を受審組織に書かせて、提出させている。これなどは、受審側にどれだけ余分な負担をかけているかを考えない、実に官僚的な対応と言えるだろう)。
2のトップインタビューでは、トップだけでなく、他の経営層も参加してもらう。経営層には、認証に理解を示す人もいれば、そうでない人もいるので、その温度差を審査員に感じてもらいたいとしている。
3では、
真因に近づいてもらえるように、不適合検出への協力を惜しまない。
4では、不適合の指摘を受けたら、即座に対応する。指摘の中には、真因に迫るようなものが審査で見つからなかったので、時間不足のため改善の余地が出されたと思えるものもある。組織に真因に至る考えを促すような指摘をしてほしいとのこと。
5は、クレームを含めた審査に対する評価についてであるが、組織側が審査について評価する場としてクロージングミーティングがある。ここでは、良かったこと、良くないと思ったことをお互い隠さずに伝えることが大切だとした。

各WGの発表のあと、パネルディスカッションに入り、事前に受け付けた質問やコメントに対して、コーディネーターの飯塚氏と7人のパネリスト(棟近氏、森住光男氏〈日本規格協会〉、加藤氏、武田昌彦氏〈株式会社アドバンスド・アイソ・マネジメント〉、友野氏、古泉氏、久保真氏〈JAB〉)が回答した。50以上の質問やコメントが紹介されたが、その中で印象に残ったQ&Aを紹介する。なおここでは
、質問や回答は簡略化して記述している。

【質問】
虚偽の対応をしている組織に対して、審査で何か対応できないか?
【回答】
・審査では法規制への適合性を担保できる仕組みになっているかをみている。(森住氏)
・会社全体がグルになって虚偽の対応をしていた場合は、審査でそれを見つけることはむずかしい。それを見つけるには、おそらく捜査権のようのものが必要になるからだ。だから、今の認証制度ではそこまでのことはできない。(飯塚氏)

【質問】
有効性審査のガイドラインをJABが出すべきではないか。
【回答】
現在、JABとしてもそれをまとめているところだ。たぶん今回のWG1が発表した内容に似たようなものになると思う。(久保氏)

【質問】
有効性審査の事例が出されているが、このような審査を行うには相当な工数がかかるので、現状の工数内ではできないのではないか。
【回答】
「審査を変える」ことの中には「審査工数を変える」ことも含まれている。(加藤氏)

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Vantage Point 広告停止

「うち、ちゃんと広告出してるじゃないですか!」

2004年9月10日発行のアイソスに「PJRI(品質・環境)認定一時停止」という見出しで記事が掲載された後、ペリージョンソンレジストラーの営業担当者がアイソス広告担当者に電話で述べた苦情。翌月号からアイソスへの広告出稿も「停止」に。
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海外向けの草稿

某海外雑誌へこれから寄稿する直前の日本語の草稿を紹介します。
ある方から、事前にブログに掲載すれば?と言われたので(お約束は2月末だったのですが、守れませんでした。スミマセン。他人に『締め切り守ってくださいよ!』と言うのは簡単なのですが・・・)、長文ながら掲載させていただきます。
海外の読者を想定してますので、日本の読者対象だったら本来スキップしているような基本的な説明もかなりクダクダ書いています。

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日本におけるQMS/EMS
10年間の取り組みと今後の課題


株式会社システム規格社 代表取締役
月刊誌「アイソス」発行責任者
中尾 優作


日本の認証件数は2007年末時点でトップクラス

ISO9000/14000の認証件数のこの10年間の推移を見ると、世界の中で日本はかなり上位に位置している。2007年末時点において認証件数の多い上位10カ国を対象にして、表1はISO 9000の認証件数を、表2はISO 14000の認証件数を表している(ISO Surveyのデータを元に筆者が作成)。これを見ると、日本はISO 9000では第3位、ISO 14000では第2位である。認証件数が多いということは、それだけ国際基準に則った品質マネジメントシステム(QMS)や環境マネジメントシステム(EMS)が国内の組織に普及しているということである。この普及は、日本の組織が、国内外の他の組織とコミュニケーションをとる際の大きな力になっているし、品質あるいは環境を主軸にした競争力ある製品を世に送り出す際の基盤ともなっている。
ただ、認証件数というのは、いつまでも増え続けるものではない。表3は、日本におけるISO 9000とISO 14000の年間認証件数を表したものである。これを見ると、ISO 9000は1994年版から2000年版への移行期間終了後に、ISO 14000は1996年版から2004年版への移行期間終了後に、それぞれ認証件数の減少が始まっている。ISO 14000の場合、認証件数のここ数年の増減が小幅なので、2009年以降に再び上昇する可能性もあるが、ISO 9000の場合、認証件数の下降はかなり決定的で、2009年以降にプラスに転化する可能性はかなり低いと思われる。
年間における認証取得件数が認証廃止件数よりも少なくなり、国内の認証規模が縮小してくると、国内の認証制度の活力低下を生む可能性が高い。このような認証件数の横ばい現象、あるいは下降現象は、認証件数の多い上位の国々の中では、すでに英国、フランス、ドイツ、米国で起こっているが、それと同じことが日本でも起こりつつあるということだ。
では、どのようにすれば認証制度の活性化を維持・発展させることができるのか?  この問題については、日本におけるISO 9000/14000の登録組織及び審査機関の、この10年間の取り組みを紹介しながら、私なりの提案をさせていただきたいと思う。


マネジメントシステム規格が監査の在り方を大きく変えた

ISO 14000が1996年に発行された時、日本の大手組織は一斉に認証取得に走った。これはなぜかというと、ISO 9000が1987年に発行された時、日本は大幅に対応が遅れ、その国家規格ができたのは1991年であったことから、欧州向けの輸出製品を作っている組織では大きな混乱が起こったため、同じ轍を踏まないように、ISO 14000が発行された時、日本の組織はクイックスタートを切ったのである。もちろん、それだけではない。PDCA を回しながら継続的改善を行うというマネジメントシステム規格は、経営に役立つ仕組みとして日本の組織から高く評価された。2000年には、ISO 9000も品質保証(QA)から、QAを含むQMS規格として改訂され、認証件数の多さも相まって、日本の組織のマネジメントシステムに大きな影響を与えた。この2000年版は、これまで日本の組織が持っていたISO観をガラリと変え、前向きな組織からは「ISO 9000は、ようやく経営に役立つ仕組みになった」と歓迎された。特に監査という側面では、組織が主体的に内部監査の充実化を推進し、組織による内部監査と審査機関による外部監査との役割分担がはかられることになった。前向きな組織では、例えば次のような考え方で取り組んでいる。

1. 審査機関は、ISO規格との適合性という基本的部分を監査する。組織は、基本的部分+それを超える分野(改善の機会の発見や真因解析など)を監査する。
2. 審査機関は、組織のQMS/EMSを全般的に監査する。組織は、マネジメントシステム上の重点課題(マネジメントシステム上の弱点など)を中心に監査する。
3. 審査機関は、その機関と契約している審査員が監査する。組織の内部監査にはこのような制約がなく、社外の人材(第三者審査を経験している審査員資格を持つ者、他組織の優秀な内部監査員、関係する業務や技術に詳しいエキスパートなど)を内部監査員として投入することができる。

また、ある程度の登録年数を経験し、審査制度の仕組みにも慣れてきた組織が、よりシビアな経営的視点で、審査機関にさまざまな要請を行うようになってきた。例えば、次のような動きがある。

1.  これまで工場ごと、あるいは事業所ごとに取っていた認証を、全社で一本化する。例えば、従来は工場の工場長がマネジメントシステム上のトップになっていたが、全社一本化により、組織のトップ(社長)がマネジメントシステム上のトップと一致するようになる。また、審査を一本化することによって、工場別に審査を受けるよりも審査経費・工数を削減することができる。
2. 従来から契約していた審査機関が、あまり指摘事項や観察事項を出さなくなってきて、審査がマンネリ化してきた場合は、別の審査機関と契約し、新たな視点で審査をしてもらうようにする。
3. 経営資源を効率よく使うため、組織で構築したQMSとEMSを統合するとともに、審査についてもQMS審査とEMS審査を別々に受けるのではなく、両者の統合審査で受ける。これにより、審査経費・工数を削減することができる。
4. 組織の重点課題やマネジメントシステムの弱点などを重点的に審査でみてくれるように、登録組織から審査機関に要請する。


逐条審査から、現場のアウトプットからアプローチする審査へ

もちろん、登録組織だけでなく審査機関も、ISO 14000やISO 9000の2000年版が発行されてからは、経営に役立つ審査に積極的に取り組んでいる。「付加価値のある審査」や「有効な審査」を審査機関が標榜するようになり、特に ISOから"Output Matters"の議論が公表されるようになってからは、組織のマネジメントシステムが有効に機能しているかを、「結果」や「実施された程度」から審査で検証することを強調するようになってきた。規格要求事項ごとに質問して、各条項との適合性を問うような逐条審査は、最近は未熟な審査技法として反省され始めている。
とはいえ、この審査制度が日本で始まった頃から、「仕事の流れや問題点などを組織から聞きながら、自分の頭の中で規格要求事項との適合性を精査し、その組織がまだできていない点や不十分な点などを指摘する」というような現場のアウトプットからアプローチする基本的な審査手法を、すでにきちんと身につけた審査員は数は少ないながら存在したし、その審査は登録組織の間で高く評価されてきたのも事実である。


組織と審査機関の双方の問題点

このように、前向きにQMS/EMSの構築・運用に取り組み、審査機関にも積極的な働きかけを行う組織がある一方で、「内部監査やマネジメントレビューは年1回、決められた日に実施しなければならない」「環境目的は中長期計画で設定し、環境目標は年度計画で設定しなければならない」「文書化された手順は、文字で書かれた紙の書類でなければならない」などといった硬直した考えでシステムを運用している、あるいはそのように教育機関やコンサルタントから教えられている組織がたくさんある。そういった組織は、ISO 9000やISO 14000を導入したものの、なんら自組織にとって有効な成果を得られないままになっている場合が多々あり、取引先から認証取得の要請が出ていないならば、今後は認証辞退に動く可能性が高い。また、組織が認証を辞退する、もう一つの大きな理由として、組織が審査にメリットを感じていないという点がある。自分たちにとって有効な指摘事項や観察事項をほとんどもたらさない審査を受けている組織は、これ以上ISO認証に経営資源を投じようとは思わないに違いない。


今後の課題は登録組織の協議会の結成

あまり成果が上がらないISOマネジメントシステム認証に対しては、政府レベルでは、経済産業省が制度の信頼性確保のためのガイドラインを2008年に発行し、関係者に審査制度の見直しを促している。また、そのガイドラインに応えるため、日本の認定機関であるJABや審査機関の協議会であるJACBが、社会に資する制度運営のための対応策を2009年中に打ち出してくると思われる。
ただ、審査機関の協議会はあるが、登録組織の協議会はまだない。なので、登録組織のニーズや考え方など、その詳細な実態が把握できる場が、まだ国内に存在しないのである。日本には、大組織を中心とした業界別のQMS/EMSに関する委員会が若干ある程度である。実際、大組織であっても、契約している審査機関に対して、なかなか言いたいことが言えないような状況がある。だから、審査機関と登録組織とが対等の立場で議論するために、日本の登録組織の利害を代表する、業界横断的で、中小組織も参画できる形での登録組織の協議会を設立・運用することが必要だ。そうすることによって初めて、組織の現場で起きている審査の結果や審査の効果についての本当の議論をスタートすることができる。日本以外でも、登録組織の意見を集約する協議会がある国は少ないのではないだろうか。月刊誌「ISOS」としても、メディアの立場から、登録組織の協議会の設立・運営に向けて支援したいと考えている。(了)
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ハレの日

帰宅するときは、
駅まで妻が車で迎えに来てくれます。
駅のロータリーにうちの車が入ってきて、私が乗り込む、
日頃はその繰り返しですが、
数カ月に一度くらい、
うちの車がロータリーに入って来ないことがあります。
替わりに妻が、手を振りながら歩いてきます。

駅前のスーパーで買い物をした時が、このパターンです。
手に提げている買い物袋を持ってあげます。
私たちの車は、駅前のどこかの駐車場にあります。
そこまで妻が先頭を歩いて、私をナビします。

大阪の天満宮が私たちの結婚式場でした。
紋付き袴に着替え、
長い廊下を歩いて式場の本殿に向かう途中、
私が妻と並んで歩こうとすると、
式場係のおばさんが怒るのです。
「新郎は、新婦よりも前をお歩きになってください」

24年が経って、
妻は私の前を歩きながら、
ときどき振り返っては、笑っています。
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いい審査って?

doi-thumb-200x217.jpgスゴイって思ったのは、人事総務の教育担当者へのインタビューの時です。
「どういう仕事をされているのですか?」
「採用のほうの仕事をしています」
「そうですか。採用の仕事は大変でしょうね」
「最近の若い人は価値観が多様化していますし、我々の若い頃と違って、見る基準も違いますから大変です」
そんな話をしばらくされているので、審査前の雑談かなと思っていたのですが、そこから入っていくのですね。
「じゃあ、そのような採用の仕事をされる時に、採用担当者に一番求められる力量って、どんなことがあるんでしょうか」
「やっぱり、コレコレこういうことじゃないでしょうか」
「それについては、担当者の力量の認定はどのようにされているのですか」
という感じで、力量の要件や認定の仕組みの話に、いつの間にか入っていきます。そんな話が進む中で、教育担当者は「いや、それはまだできていませんね」なんて言っているわけです。そのやり取りを見て、私はびっくりしました。ガードが完全に下がっちゃってるんです。

つまり、こっちが今、どんなことで悩んでいて、どんなことに力を入れてやろうとしているかというところにきちんと焦点を当て、そこをPDCAの流れで解きほぐそうとしてこられるので、もうこちらのほうから「いや、そうなんです。こんなことで困ってるんです」と言うようになるのです。だから、「じゃあ、これを観察事項ということで指摘しておきましょうか?」「はい、ぜひ」ということが起きるんですね。

「受審組織として経験された『いい審査』って、例えばどんな内容なんですか?」というアイソス編集部の質問に対する土居栄三さん(大阪いずみ市民生活協同組合CSR推進室室長)の返答の一部(3月6日取材)。

(詳細は4月10日発売の月刊誌「アイソス」5月号で)
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至福の連鎖

JR三国ヶ丘駅(大阪)で乗り換えました。
甘い物屋さんの匂いが構内に漂っております。
「天徳」というお店で、なつかしの三色団子(このお店では別の呼称ですが)に出会いました。子どもの頃によく食べた団子で、紅色と白色とヨモギ色の団子が1個ずつ串刺しになったものです。それと、私の地元では夕方には必ず売り切れになっている「いちご大福」も並んでいました。こういうおいしそうなものは、見た時にすぐに買うのが鉄則です。取材が終わってからの帰路で買おうとすると、もう売り切れになっている可能性がありますから。そこですぐに、この2品を購入。

乗り換えて1駅目の南海電車の堺東駅。
ここでは別種のいい匂いが駅構内に漂っております。これ以上買ってはいけないと思い、すばやく店舗を素通りしようと思いつつ、「551」の文字がチラツキます。「まあ、551の豚まんは新大阪駅でも買えるではないか」と自分に言い聞かせながら、改札出口へ。

ちょうど昼時でした。
駅前アーケードの「SAKAI GINZA」を歩き、お好み焼き屋さん「冨紗家(ふさや)」に入り、この店の名物である「とんとん焼」(小麦粉を使わず、だし入りの山芋だけで作るお好み焼きで、新触感です)と「いもっこアイス」(ホカホカの濾したサツマイモとアイスクリームが並んでいるデザート、一緒に混ぜながら食べると美味です)を食べました。写真を撮ったり、メモしたりしながら食べているので、私が店を出る時にご主人がわざわざ顔を出して「お口に合いましたでしょうか?」と聞いてこられました(一見さんには、いつもそう言われるのかもしれませんが)。

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「三色団子」「いちご大福」「551のロゴ」「とんとん焼」「いもっこアイス」と、至福の連鎖を経験したあと、取材先である大阪いずみ市民生活協同組合さんの事務所に向かいました。


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京都で目的逸脱の幸運

namikawaweb-thumb-170x157.jpg京都におじゃまして並川恭明さん(コーデンシ株式会社品質保証部)にお会いしました。認証移行の話を目的に取材におうかがいしたのですが、途中から組織の経営目標→部門目標→課目標→個人目標の達成を支援するQMS・EMSの話に移り、そっちのほうが俄然おもしろくなりました。「Aを求めてBに出会う」というセレンディピティを経験できたのは幸運でした。
(詳細は4月10日発売の月刊誌「アイソス」5月号で)
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仕事の話を聞きに来ている

kamatani-thumb-250x259.jpg「審査員がね、仕事の中身についてどんどん聞いてくれるんですよ。それはもう、ISOの審査をしてるって感じじゃないですね。なんていうか、仕事の話を聞きに来ているって感じです。それも悩みを共有化するような聞き方をしてくれる。相手はEっていうマネージャーです。『いやー、Eさん。あなたも大変だね。苦労してるんだねって言ってくるので、Eのほうも、どんどんしゃべりたくなってくる。聞いてくださいよ、実は前工程でこんなことがあって・・・という風に、仕組みの話を普段着の言葉でしゃべるようになる。そうしていく中で、審査員はたぶん相手の話を聞きながら、規格とか品質マニュアルに書かれている言葉を思い浮かべて、ああ、ここんところがこの組織は弱いなとかここがまだできていないなとか考えているのでしょう。最後は、『じゃあ、ここんとこを観察事項として残しておきますからええ、ぜひ、そうしてくださいとなります。ああ、この人はいい審査をする人だなー、と思いました」

「当時、社内では
嘘はつくな。すべては語るな。聞かれたことだけを答えろという審査対応の言葉が出回っていました。質問されなければ答える必要はない、とこちらは身構えているわけですが、いい審査員にあたると、聞かれなくてもどんどんしゃべるようになる。そういう雰囲気を審査員が作ってしまうのですね」

富士ゼロックスの釜谷佳男さんが、QMS管理責任者時代に経験した良い審査の一例です。本日、お話をおうかがいしました。
(詳細は4月10日発売の月刊誌「アイソス」5月号で)
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銭湯の効用

自宅の給湯器が壊れました。
急遽、家族全員、車で銭湯に。

夜遅く、閉店前に滑り込んだので、
体を洗い終わって湯船に入る頃は、身内だけになりました。
息子は潜っておりました。
私は、壁に書いてある湯の効用の文章を校正しておりました。
湯から上がって気づいたのですが、
この銭湯にはテレビCMでよく見かける飲み物しか置いていません。
子どもの頃に銭湯でよく飲んだ、
あのいかがわしい無名メーカーのコーヒー牛乳は、いまいずこ。

外に出て、冷たい空気に触れると、
体がジンジン温まっているのがわかりました。
「いいねー、これー」
初体験の息子は感動しております。

車に乗り込むと、妻が後のトランクから、
みんなに内緒で買っておいた瓶入りの牛乳を取り出してきました。
「おおーっ!」という歓声のあと、
しばらく車内でグビグビ音が続きました。
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受審組織:「ちったあ、経営に役立つ審査ってやつをやってみろよ!」
審査機関:「わかりやした。経営に役立つ審査をやってご覧に入れまさぁ!」
受審組織:「寝ぼけんじゃねぇ! 経営に役立つ審査なんかあるわけねえだろうが!」

一見、受審組織が無理難題を言っているように見えますが、そうではありません。
一見、審査機関が受審組織の要求に真摯に応えようとしているかに見えますが、そうではありません。

息子:どうして僕を無理矢理でもいいから学校に行かせなかったのさ!
私:ああ、お父さんね、お前でも入れる学校を見つけてあげたよ。
息子:何言ってんの。誰がそんなこと頼んだ?

一見、息子は矛盾したことを言っているかに見えますが、全然そんなことはありません。
一見、私は真摯に息子の要求に応えているかに見えるかもしれませんが、全然そんなことはありません。

自分でもよく分からないことなのに、それを伝えた相手がさも分かったように対応することほど、ムカツクことはないのです。

(JABが公開したJAB/ISO 9001公開討論会」事前資料を読んで)

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第7回是正処置WS

090228WS-thumb-200x134.jpg2月28日、午前10時から午後6時まで、第7回是正処置ワークショップ(WS)が東京の審査道無風流道場で開催され、主催者側を含め14人が参加した。最初のプレゼンターは道友さんで、午前中は「真因追究技法 なぜなぜ解析の研究」、午後の前半は「重点指向型監査の可能性」がテーマ。午後の後半ではDさんが「下水道工事現場における是正処置の事例」について発表。最後に家元さんが審査での不適合事例をもとに、よりよい是正処置を出してもらうためにはどのような指摘をすべきかについて参加者から意見を募った。

まず道友さんは大手自動車メーカーのなぜなぜ解析や問題解決の手法を紹介、「真因」に至るまでなぜなぜを繰り返すという基本的なスタンスは同じであるが、精神論的であり、結構当たり前のことが書いてあって、具体的な対策としてはあまり参考にはならない。

そこで飛び入りでGAIさんが登場。そもそも不適合をシステムの問題として捉えられていないので、是正処置がきちんとできないのではないかということで、自社の教育資料を披露。たとえば、測定機器の校正ラベルの有効期限が切れていたという事象が見つかった時、「有効期限が切れていたのに、使用していた」という指摘事項が書かれる場合がある。これは、客観的証拠を書いたに過ぎない。このような指摘をされると、「じゃあ、正しい校正ラベルを貼ればいいんだ」という修正で終わってしまう可能性が高い。なので、この場合は「校正におけるゲージ回収システムが効果的に運用されていない」などといった、システムの問題として記述しなければ、システムに対して是正処置が行われない。このように、ある事象を例題として出し、それに対して不適合事項を書かせ、それがシステムの問題として記述されているかどうかをチェックするという演習を、社内の内部監査員教育・訓練でやっているとのこと。

午後に入り、道友さんは2番目のテーマである「重点指向型監査の可能性」についてプレゼン。監査の3タイプを挙げ、「ルール順守確認/防衛型」では、適合性(監査基準の理解が必要)が、「改善の機会発見/攻撃型」では、有効性(監査技術が必要)が、「問題解決/介入・制圧型」では改善プロセス(真因解析という高度な監査技術が必要)が、それぞれ重点項目となる。この中で、ISO規格への適合性確認は「ルール順守/防衛型」のレベルに位置し、これについては審査機関の定期審査に委ねればよいとした。このあと、重点指向型監査の例と課題についても言及した。

続いて、Dさんのプレゼン。土木業界出身のDさんによると、土木の世界で「是正」というと、みんなが頭に思い浮かべるのは役所から出される「是正勧告書」であり、「是正する」とは「応急処置をする・修正する」の意味なので、ISOでいう「是正処置」を組織に定着させるのには苦労したそうだ。WSでは、下水道工事における電柱沈下・道路陥没の事故の事例を紹介し、そこでその工事を請け負った組織がどのように是正処置を行ったかを紹介した。事故が発生してから再掘推施工計画書及び是正処置報告書が出るまで1カ月を要したが、真因解決には至らなかった。

設計者がミスをし、施工者もそのミスに気づく機会を得ながら工事を開始し、事故を発生させてしまった。残念ながら、今回の是正は、施工者の施工管理上の是正処置(再発防止処置)にとどまっている。設計と施工が分離発注される公共工事においては、設計に対する是正処置(再発防止処置)が実施されにくい。このあたりが公共工事の大変なところである。

最後に家元さんが、自分が審査で出した指摘事項を、受審組織が特定できない形にして披露。指摘後に出てきた組織側の是正処置が通り一遍の「修正」に過ぎなかったので、もっと良い指摘の仕方がないかを参加者に問いかけた。「受審組織とのやり取りが何度もできるなら、少しずつ本来の是正とはどういうものかを相手に認識してもらうこともできるのだが」といった意見が出たが、一発勝負である審査のむずかしさと限界を一同感じたまま、閉会となった。

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